シンプルなこの問いが常に頭の中にある
「お前はなにができる」
といった。
技能のことである。単に山賊として地上に存在している、と言うことではなく、何の技能で山賊として存在し得ているか、と言うことであった。
「男はそれが肝心なのさ。女は子を産む、それだけで地上に存在しうる、暮らすこともできる。男はそうはいかぬ」
藤左は、手ばなをかんだ。
「技能(わざ) がいるのさ。これあってはじめて神様から地上で暮らす許しを得る」
—— 司馬遼太郎「城をとる話」
フリーランスで働いていると何ヶ月かおきには必ず繰り返される自問自答である
「お前はなにができる」と問われた時に自信を持って答えられるよう努力をする
ところで私がどんなに努力を積み重ねて仕事で素晴らしい成果を上げたとしても
十月十日体内で命を育み自身の命を掛けて子を産み育てる嫁の足元にも及ばない
女性の社会進出は大いに結構で自身のキャリアを選択する自由と環境は好ましい
しかし無理に男と同じを選ぶ必要は無い
男がこれ見よがしに社会に出てせっせと働くのは子供が産めないからに過ぎない