Floc Business Vol.12 ブロックチェーンビジネス事業計画の作り方

ブロックチェーンを活用する事業の立案

ブロックチェーン事業立案における注意点

ポイント

・本当にブロックチェーンは必要か?
→ブロックチェーンを使う意義を明確にすることが重要。

・ブロックチェーンの利用がボトルネックにならないか?
→Bitcoinの場合、利用者、トランザクションの拡大によっては取引の確定までに30 – 60分かかってしまう。
→パブリックブロックチェーンは、機密情報は秘匿できないという欠点もある。

・UX設計は適切か?
→仮想通貨を購入し管理する場面では、口座開設手続きに数日かかり、仮想通貨の安全な管理には秘密鍵とバックアップ用パスフレーズの管理が必要になる。

・法的な問題はないか?
→Bitcoinなどの仮想通貨と交換できるようなサービスを考えた場合は、仮想通貨交換業として登録する必要がある。秘密鍵を管理するカストディ業者にも登録が義務付けられる予定がある。
→サービスに組み込むデジタルアセットが仮想通貨ではなく電子マネーのようなプリペイドに街とするう場合は、前払式支払手段発行者として登録する必要がある。未使用残高が1000万を超える場合は1/2を法務局に供託する必要もある。EthereumのERC20トークンであっても該当する可能性がある。
→確率的に貴重なアイテムを獲得できるガチャという仕組みを組み込んだ場合、賭博罪のリスクも考慮する必要あり。従来のオンラインゲームはアイテムを売却できるマーケットを整備しないことでそのリスクを避けてきた。

・その他のデータストア、プライベートチェーンと組み合わせるか?
→画像や機密情報をどのように持つかを検討する必要あり。

・ブロックチェーンの仕様変更にどのように対応するか?
→Ethereumはコンセンサスアルゴリズムの変更を含む大幅なアップデートを予定している。その仕様変更にどのように対応するかは常に考えておく必要がある。

活用の事例と考え方

・早見表あり
 A. 仲介業者のコストを減らしたいか?
 B. 扱う資産を電子的に表現できるか?
 C. 永続的に意味のある情報を扱うのか?
 D. 早い処理スピードが必要か?
 E. データ容量が大きいか?
 F. 信頼できる第三者機関が必要か?
 G. 契約もしくは価値交換が発生するか?
 H. 共同編集機能が必要か?
 I. ステークホルダー間の信頼関係が既にあるか?
 J. システムに管理者権限が必要か?
 K. 書き込まれるデータは公開可能か?

No Title

No Description

※CryptoKitties

猫を育成して資産価値を上げることができ、二次流通市場で売却可能。アセットデータはEthereum上のIDを持ったNFT(Non-Fungible Token)として保存さているため、資産性を持つ。

ゲームで獲得・育成したデジタルアセットを販売する店では、RMT(リアルマネートレード)と同じだが、RMTは運営会社のサーバ内で管理されているが、NFTは秘密鍵を管理する主体が管理している。

CryptoKitties | Collect and breed digital cats!

Collect and trade CryptoKitties in one of the world’s first blockchain games. Breed your rarest cats to create the purrfect furry friend. The future is meow!

※NFT

Non-Fungible Token。代替不可能なトークン。EthereumであればERC721。

NFT(Non-Fangible-Token)を活用した各社の取り組み

Crypto Kittiesというゲームから産まれ、 ブロックチェーン を使ったゲームでゲーム内のアイテムを管理するために広く使われている技術にNFT(Non Fangible Token)があります。ゲーム以外においても、NFTの活用は広がっており、本記事ではそういったゲーム以外のNFTの活用事例を紹介するとともに、NFTがゲーム以外にもたらす可能性を解説しています。 …

※RMT

Real Money Trade。

リアルマネートレーディング

この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。 免責事項 もお読みください。 擬似的な経済システムが成立する MMORPGや MORPG、レアアイテムをプレイヤー間で取引できる ソーシャルゲーム …

※スケーラビリティ問題

スケーラビリティ問題

ビットコインでは、ブロックチェーンのブロックサイズが1メガバイト(MB)に制限されているが、その結果起きている問題がスケーラビリティ問題である。 ブロックサイズが上限に達し、ブロックに入らない取引の件数が多くなると、送金に時間がかかる、送金要求が承認されない、取引手数料が高騰する、といった問題が発生する。この解決方法として1取引データのサイズを圧縮するSegwitという方法がある。

※情報秘匿性に対する解決策

https://hi-blockchain.world/news/post-699/

※カストディ業者

暗号資産カストディ業務|AML/CFT規制強化にむけて | STOnline

2020年春に予定されている資金決済法の改正によって、暗号資産のカストディ事業者は暗号資産交換業として規制の対象となります。 しかしながら、カストディ業務も規制が具体的でないとして、一般社団法人新経済連盟は「ブロックチェーンと暗号資産に関する要望」として以下の提言を行なっています。 ・カストディ事業者への該当性及び規制内容の判断はリスクベースアプローチを採用し、必要最小限の規制とする …

※マルチシグ

マルチシグとは?マルチシグの仕組みやメリットやデメリットを解説 | Coincheck

仮想通貨について調べているときに、「マルチシグ」という言葉を目にしたことがある人もいることでしょう。しかし、具体的にどのようなものであるのかを、知らない人もいるのではないでしょうか。 この記事では、 マルチシグの意味や具体的な仕組み、マルチシグを利用するメリットやデメリット について解説していきます。 マルチシグは、 仮想通貨の送金を行うにあたり大切な役割を果たすシステム …

※メタトランザクション

https://coinchoice.net/meta-transaction-improves-ethereum/

※暗号資産

仮想通貨から暗号資産へ ~2020年は『暗号資産元年』に~ | withB

この記事では「暗号資産とは何か?」を解説して、その定義や他の呼称との違いなどをご紹介します! 『暗号資産』とは、暗号技術が使用されインターネット上で利用できる電子的資産です。その代表的な存在が『ビットコイン』と呼ばれる『暗号資産』で、『ブロックチェーン』と名付けられた分散型台帳技術(DLT:Distributed Ledger Technology)において、暗号技術が使用されています。 …

※My Cripto Heroes

メインチェーンEthereum最低限の情報
ERC721アセット所有者
発行上限
サイドチェーンLoom Networkアセットの詳細情報
ヒーローのレベルアップ
など
オフチェーンデータベースアセット以外のゲームデータ
クエスト
編成
バトル進行
など
システム3層構造

ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes (マイクリプトヒーローズ / マイクリ)」

経験値とレアアイテムを手に入れるためにダンジョンに向かいます。 大会を通じて他のプレイヤーと戦います。トッププレイヤーは名誉とアイテム(デジタルアセット、NFT)を手に入れることができます。 農 クエストを通じてレアアイテムを採掘、ヒーローやアイテムのレベル上げを行います。 士 名誉とレアリティーの高い武器を手に入れるため大会に出場します。 工 …